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建築設計用パソコンに必要なスペックは?

公開日:2022年07月01日 更新日:2026年10月09日

建設設計業務は、構造物の設計やデザインのみならず、設備の決定や工事の管理監督など多岐に渡ります。複数のソフトウェアを同時に使用することもあり、パソコンへの負荷が高くなる傾向にあります。したがって他業種と比較するとスペックが高いパソコンが求められます。本記事では建築設計用パソコンに求められるスペック、選び方、作業効率を上げる周辺機器について紹介します。

建築設計用パソコンの選び方とは?

ここでは建築設計用パソコンを選ぶ際のポイントについて紹介します。

建築設計業務とは?

建築設計業務には、設計、図面の作成、3Dモデリングの作成、現場の監督や工程管理など様々な工程があります。それぞれの作業は別々、もしくは同一のソフトウェアで行うため、建築設計担当者のパソコンには専用ソフトウェアが必要です。

建築設計パソコンを選ぶ際は最も負荷がかかるソフトウェアを基準にする

建築設計パソコンを選ぶ際は、最もパソコンに負荷がかかるソフトウェアを基準にします。一般的な建築設計業務は設計業務がメインになりますので2D&3DCADソフトウェアの使用を前提としたパソコンを選ぶべきです。

建築設計業務のために必要なパソコンスペック

続いて多くの建築系事業者に採用されているAUTODESK社の「AutoCAD2020」の動作環境を参考に、建築設計用パソコンに必要なスペックとその詳細について解説します。

【AutoCAD2020の動作環境】
OS Windows 10 64bit 
CPU 2.5〜2.9ギガヘルツ以上のプロセッサ推奨は3ギガヘルツ以上 
メモリ  基本8GB推奨16GB
グラフィックボード 基本: 帯域幅 29 GB/秒の 1 GB GPU(DirectX 11 互換) 推奨: 帯域幅 106 GB/秒の 4 GB GPU(DirectX 12 互換) 
ストレージ及びディスクの空き容量 10GB
ディスプレイの解像度 FHD以上 

※執筆時 2021年12月現在

建築設計業務の快適性を決める「CPU」

CPUはパソコンの頭脳ともいえるパーツで、中央演算処理装置といいます。CPUはIntel社製とAMD社製の2種類に大別されます。AutoCADのスペック表にある数字はクロック数です。クロック数とはCPUが1秒間で動作する回数のことです。

CPUのグレードによってクロック数は異なり、一般的にはハイグレードになればなるほど、クロック数が高くなります。CADソフトを使用する場合は以下のCPUを選択すると無理なく作業を行えます。ただし一部のシリーズは低クロックであっても高価です。価格だけでクロックを判断するのではなく、スペック表でクロック数を確認しましょう。

  • Intel製 Core i5以上
  • AMD製 RyzenThreadripperシリーズ/Ryzen5シリーズ以上

サクサク作業を進めるための「メモリ」

メモリとはコンピューターが演算する際に、作業内容を一時的に保存する領域です。メモリが大きければ、1度に複数のソフトを使用できます。建築作業用パソコンでは複数のソフトウェアを同時に使用することもありますし、ひとつのソフトウェアに必要なメモリも大きい傾向です。建築設計用パソコンのメモリは16GB以上あれば良いでしょう。

CADのスムーズな描画を担う「グラフィックボード」

グラフィックボードとはパソコンの映像をディスプレイに映し出す役割を果たすパーツです。ほとんどのパソコンは独立したグラフィックボードがなくても、映像を映せます。しかしながらCADのように高精度な画像・映像を描画しなければならないソフトウェアを使用する場合は、独立したグラフィックボードが欠かせません。グラフィックボードの性能を決定づけるのがGPUとグラフィックボード用のメモリです。GPUはNVIDIA製とAMD製に大別されます。建築設計パソコンに推奨するGPUのグレードは以下の通りです。

  • NVIDIA製・・・GeForce RTX・GTXシリーズ、NVIDIA RTX™シリーズ
  • AMD製・・・Radeon RXシリーズ

グラフィックボードのメモリは、最低でも8GBを選択しておきましょう。

作成したデータを保存する「ストレージ」

建築設計はデータのサイズが多いため、最低でも1TBのストレージは必要です。ストレージにはHDDとSSDの2種類があり、容量単価で考えればHDDは安価でSSDは高価です。SSDはデータの読み取り、書き込みのスピードが速く効率良く業務を進められます。ただし、SSDで1TBを越えるストレージを購入すると高額になりますので、HDDとSSDを組み合わせてあるパソコンを選ぶことをおすすめします。

建築設計業務に必要な周辺機器

建築設計業務ではパソコンのみならず、マウスやディスプレイ、プリンターやスキャナーといったツールが必要です。一般的なものでも建築設計業務は行えますが、適したものを選ぶことでよりより効率的に作業を進められます。

マウス

建築設計では細かい作業が多く、また同じ作業を繰り返します。したがって緻密な操作性能を実現できるマウスが最適です。またボタンが多数あるマウスを選べば頻繁に行う動作を登録できるため効率的。マウスでの操作が多い場合は、長時間使用しても疲れにくいエルゴノミクスマウスを選んでも良いでしょう。いずれにしても作業者に好みを聞いてそれぞれに適したマウスを選ぶことをおすすめします。

またマウスには有線マウスと無線マウスが存在します。それぞれのメリットは以下の通りです。それぞれのメリットを比較した上で、有線・無線を選択しましょう。

【有線マウスのメリット】

  • 充電切れを心配せずに使用できる
  • 動作の遅延が少ない
  • 無線マウスと比較すると軽く、手への負担が少ない

【無線マウスのメリット 】

  • ケーブルが絡まることなく快適に作業できる
  • プレゼン等のパソコンと離れた場所での操作が求められる場面でも使用できる

またマウスパッドは必ずしも必要ではありませんが、マウスパッドがあることで、マウスが本来持っているセンサーの精度を発揮しやすくなります。マウスにデスクのゴミ等が付着することも防ぎますので、できればマウスパッドも用意しておきましょう。

4Kディスプレイ

建築設計業務では4Kディスプレイを採用することで、設計業務の作業効率が向上します。4Kディスプレイが設計業務に向いている理由は以下の通りです。

  • フォントの可読性が向上する
  • 3Dモデルを細部まで表示できる
  • ピクセル数が増えることで表示面積が拡がる

4Kディスプレイの導入が予算の問題で難しい場合はWQHDを選択すると、コストを抑えながらも作業効率がよい観光を構築できます。

ただし、パソコン側の出力端子の仕様によっては4Kを出力できたとしても、リフレッシュレートが30Hzになってしまい、マウスの操作性が悪化するおそれがあります。

プリンター・スキャナー

建築設計業務では、図面等の印刷が必須です。図面の多くがA3サイズであることから、A3対応のプリントを用意しましょう。プレゼンや顧客用に印刷する図面については、レーザープリンターが適しています。インクジェットプリンターでは細部がにじんでしまいます。

図面をスキャナーで取り込むシーンが多いため、スキャナーとプリント機能が一体となったプリンターを選ぶと良いでしょう。

建築設計用としてノートパソコンとデスクトップパソコンどちらが良い?

建築設計用パソコンはソフトウェアのスペックさえ満たしていれば、ノートパソコン、デスクトップパソコンのいずれでも作業が可能です。ですが、作業効率の面ではそれぞれメリットがあります。ここではノートパソコンとデスクトップパソコンのメリットデメリット比較しておきます。

メリット  デメリット
ノートパソコン ・持ち運びが可能で現場での稼働がたやすい
 ・バッテリーを搭載しているため、不意の停電に備えられる
・ディスプレイが小さく作業効率が落ちる 
・同等スペックで比較するとデスクトップPCよりも割高になるケースもある
デスクトップパソコン ・ディスプレイを接続することで広い作業領域を確保できる 
・高スペックパソコンを比較的低コストで入手できる 
・拡張性が高い
・持ち運びが難しい ・ある程度の設置スペースが必要

オフィス内ではデスクトップパソコンでの作業が効率的です。ただし社外でパソコンを用いた作業を行う場合はノートパソコンも必要です。両方を用意することが難しい場合は、ノートパソコンを外部ディスプレイに接続して2画面のマルチディスプレイにして使用すると、ノートパソコンのデメリットを解消して快適に作業できます。

まとめ

建築設計用パソコンは、一般事務用パソコンよりも、CPU、GPUともにハイグレードなものが求められます。また周辺機器も適したものを用意する必要があります。建築設計用パソコンを購入する場合は、適したマウスやディスプレイも合わせて購入しましょう。

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