NVIDIA Preferred Partner
  1. ホーム
  2. THIRDWAVE PRO TECH
  3. グリーン購入法とパソコンとは?適合基準・確認方法・業務性能との両立を2026年最新解説

グリーン購入法とパソコンとは?適合基準・確認方法・業務性能との両立を2026年最新解説

公開日:2026年10月14日

グリーン購入法とは、国や独立行政法人などの公的機関に環境負荷の少ない物品の調達を求める法律(国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律)です。2026年2月の基本方針改定で対象は22分野291品目に拡大し、パソコン(電子計算機)も特定調達品目に含まれます。電子計算機には、サーバ型・クライアント型のエネルギー消費効率、特定の化学物質、搭載機器・機能の簡素化、再生プラスチックまたはバイオマスプラスチックの使用に関する5つの判断の基準が設けられています。適合基準・確認方法・業務性能との両立を順に整理します。

参考:グリーン購入法基本方針の閣議決定及び意見募集の結果について | 環境省(2026年2月3日)(外部サイト)

グリーン購入法とは|目的・対象者・2026年改定の最新動向

グリーン購入法は、循環型社会の構築を目的に、国などの調達側から環境配慮製品の需要を広げる法律です。2001年4月施行で、2026年2月3日の基本方針改定により対象が22分野291品目へ拡大しました。制度の全体像と、誰にどのような取組が求められるかをまず確認します。

参考:グリーン購入法について | 環境省(外部サイト)

グリーン購入法の目的と仕組み|環境物品等の調達を推進する

グリーン購入法は、国などの公的機関が率先して環境負荷の少ない物品(環境物品等)を調達し、市場全体で環境配慮製品の需要を喚起する仕組みです。供給側の製品開発を促し、循環型社会の構築につなげる目的をもちます。調達の指針となる基本方針と、品目ごとの判断基準で運用されます。

参考:国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律 | e-Gov法令検索(外部サイト)

義務の対象者|国等は調達義務、地方公共団体・事業者・国民にも取組が求められる

グリーン購入法の調達義務を負うのは国の機関と独立行政法人などです。地方公共団体は調達方針の策定と推進が努力義務、事業者と国民は購入時に環境物品を選ぶ一般的責務を負います。民間企業に国等と同じ調達義務はありませんが、基本方針を参考として環境物品等の調達を推進することが望ましいとされています。

参考:グリーン購入法 Q&A | 環境省(外部サイト)

2026年2月改定で22分野291品目に|最新の基本方針

2026年2月3日、グリーン購入法の基本方針改定が閣議決定され、特定調達品目は22分野291品目(1品目増)となりました。今回の変更では、41品目の判断の基準等の見直し、3品目の新規追加、共通の配慮事項の設定が実施されました。なお、「2段階の判断の基準の定義見直し」「共通の判断の基準の設定」は前年(2025年1月28日)の改定(令和7年度・22分野288品目)の変更点であり、2026年2月改定の内容とは異なります。電子計算機を含むIT機器の調達でも、最新の基本方針を基準に判断します。

改定年度 閣議決定日 品目数 主な変更点
令和7年度
(2025年)
2025年1月28日 22分野288品目 2段階の判断の基準の定義見直し・共通の判断の基準の設定
令和8年度
(2026年)
2026年2月3日 22分野291品目 41品目の判断の基準等の見直し・3品目の新規追加・共通の配慮事項の設定

2025年と2026年の改定は内容が異なります。調達担当は閣議決定日と品目数をペアで確認し、適用する基本方針の版を特定することが必要です。

参考:グリーン購入法基本方針の閣議決定及び意見募集の結果について | 環境省(2026年2月3日)(外部サイト)

パソコンはグリーン購入法の特定調達品目「電子計算機」

パソコンはグリーン購入法上「電子計算機」の品目に分類され、特定調達品目に含まれます。対象範囲と、品目ごとに定められる「判断の基準」「配慮事項」の構造を理解すると、適合パソコンの条件を正確に読み解けます。

参考:環境物品等の調達の推進に関する基本方針 | 環境省(外部サイト)

電子計算機の対象範囲|ノートPC・デスクトップPC・ディスプレイ

グリーン購入法の「電子計算機」には、ノートパソコン(スレートPC・2in1PCを含む)やデスクトップパソコン、一体型デスクトップが含まれます。

注意が必要なのはタブレットの扱いです。スレートPCや2in1PCは「電子計算機」に含まれる一方、タブレットは「電子計算機」の対象外です。

なお、ディスプレイ(表示装置)は別品目として定められています。サーバー用途や特殊機器も区分が異なるため、調達対象がどの品目に該当するかを事前に確認することが重要です。

参考:グリーン購入法Q&A | 環境省(外部サイト)

特定調達品目とは|判断の基準と配慮事項の構造

特定調達品目とは、国などが重点的に調達を進める品目です。各品目には満たすべき「判断の基準」と、できる限り考慮する「配慮事項」の2層が設定されます。パソコン(電子計算機)の判断の基準は5項目から成ります。

  1. サーバ型電子計算機のエネルギー消費効率
  2. クライアント型電子計算機のエネルギー消費効率
  3. 特定の化学物質
  4. 搭載機器・機能の簡素化(一般行政事務用ノートPCのみ適用)
  5. 再生プラスチックまたはバイオマスプラスチックの使用

配慮事項(8項目)には長期使用設計・再使用部品・リサイクル配慮などが含まれ、努力目標として位置づけられます。判断の基準と配慮事項を分けて理解すると、調達仕様書の作成や適合確認がスムーズになります。

参考:環境物品等の調達の推進に関する基本方針 | 環境省(外部サイト)

グリーン購入法に適合するパソコンの判断基準【2026年最新】

適合パソコンの核となる条件は、サーバ型・クライアント型のエネルギー消費効率、特定の化学物質、搭載機器・機能の簡素化、再生プラスチックまたはバイオマスプラスチックの使用に関する5つの判断の基準です。電子計算機の判断基準を一次情報に基づき分解し、調達担当が仕様書で確認すべき項目を整理します。

参考:環境物品等の調達の推進に関する基本方針 | 環境省(外部サイト)

省エネ基準|サーバ型・クライアント型で異なるエネルギー消費効率の基準

電子計算機の省エネ性能については、サーバ型とクライアント型で判断基準が分かれています。サーバ型は、エネルギー消費効率が区分ごとの基準エネルギー消費効率を下回らないことが求められます。クライアント型は、エネルギー消費効率や標準年間消費電力量などについて、製品の種類に応じた基準を満たすことが求められます。達成状況はカタログやメーカー環境情報ページで確認できます。

参考:パソコン(電子計算機) | エコ商品ねっと(GPN)(外部サイト)

含有化学物質|J-MOSS(JIS C 0950)グリーンマークの6物質

パソコンの含有化学物質は、J-MOSS(JIS C 0950)で管理されます。鉛・水銀・カドミウム・六価クロム・PBB・PBDEの6物質が対象で、基準値以下の製品にはグリーンマークがメーカー任意で表示されます。調達時はグリーンマークの有無で有害物質の含有状況を確認します。グリーンマークはメーカーによる任意表示のため、未取得の製品でも判断基準③を満たす場合があります。取得の有無だけでなく、メーカーのJ-MOSS管理状況を確認します。

参考:J-MOSS | JEITA 環境部会(外部サイト)

3R設計と配慮事項|再生プラスチック・長期使用・リサイクル設計

再生プラスチック・バイオマスプラスチックの使用は判断の基準⑤として求められており、配慮事項とは区別して扱います。主な配慮事項は以下のとおりです。

  • 長寿命化設計(部品の交換・補修への対応)
  • 再使用部品の活用
  • リサイクル配慮設計(分解・素材識別)
  • 梱包材の削減・再生材の使用

配慮事項は義務ではありませんが、調達時に考慮することで、より環境負荷の低減につながる選定ができます。省エネ・化学物質の判断基準への適合を前提としたうえで、配慮事項の達成度も製品選定の評価軸に加えると、環境配慮のより高い製品を選べます。

参考:グリーン購入法について | 環境省(外部サイト)

グリーン購入法適合パソコンの確認・調達方法

適合パソコンは「どう探すか」でつまずく調達担当者が多い部分です。エコマーク、エコ商品ねっと、PCグリーンラベル、メーカー環境情報の使い分けと適合マークの見分け方を整理し、仕様書作成から発注までの実務に落とし込みます。

参考:グリーン購入法とエコマーク | エコマーク事務局(外部サイト)

適合の確認手段|エコマーク・エコ商品ねっと・メーカー環境情報

適合パソコンの主な確認手段は3つあります。

  • エコマーク認定品:グリーン購入法の基準に対応する目安
  • エコ商品ねっと(GPN):電子計算機を条件で絞り込み検索が可能
  • メーカー環境情報ページ:省エネ基準への適合状況・J-MOSS対応を個別に確認

3つの手段を組み合わせることで、グリーン購入法の判断基準への適合を多角的に確認できます。実務では、まずエコ商品ねっとで候補品を絞り込み、メーカー環境情報ページなどで個別の適合状況を確認する流れが効率的です。

参考:パソコン(電子計算機) | エコ商品ねっと(GPN)(外部サイト)

PCグリーンラベルとグリーン購入法の違い|併用した選定

PCグリーンラベルは、パソコンとディスプレイの環境配慮を一般社団法人パソコン3R推進協会(PC3R)が管理・運営する別制度です。省エネ・3R設計・化学物質情報の開示・環境情報の提供を評価します。グリーン購入法とは別の制度であるため、ラベル認定を入口にしつつ、最終的にはグリーン購入法の判断基準で個別確認する使い方が実務的です。

参考:PCグリーンラベルQ&A | パソコン3R推進協会(外部サイト)

適合マークの見分け方と調達時の注意点

グリーンマーク(J-MOSS)、エコマーク、PCグリーンラベルは目的が異なり、混同すると適合判定を誤ります。各マークの管理主体・評価内容・グリーン購入法との関係を以下に整理します。

マーク 管理主体 評価内容 グリーン購入法との関係
グリーンマーク(J-MOSS) JEITA 含有化学物質6物質の基準値以下 判断の基準③に直接対応
エコマーク 日本環境協会 環境負荷低減(省エネ・3R等) 適合の目安(基準と一致しない場合あり)
PCグリーンラベル パソコン3R推進協会 省エネ・3R・化学物質・環境情報 グリーン購入法の判断基準とは別制度

適合確認の最終根拠はグリーン購入法の基本方針に定められた判断基準です。各マークはあくまで参考情報として扱い、仕様書では品目名(電子計算機)と適用する判断基準の版を明記したうえで、メーカーなどから適合状況を確認します。

参考:グリーン購入法 Q&A | 環境省(外部サイト)

環境適合と業務性能を両立するパソコン選び

グリーン購入法の適合条件とは別に、業務に必要な処理性能を確保することも重要です。事務用から設計・解析用ワークステーションまで、適合と性能を両立させる選定の考え方を整理します。

参考:パソコン(電子計算機) | エコ商品ねっと(GPN)(外部サイト)

省エネ基準を満たしつつ業務性能を確保する考え方

省エネ性能と処理性能は、最新世代のCPU・電源・冷却設計で両立を図れます。エネルギー消費効率の良い構成でも、用途に対してCPUコア数やメモリが不足すると、結果的に稼働時間が延びて消費電力が増えます。「適合」と「業務に十分な性能」を同時に満たす構成が、総消費電力と業務効率の両面で合理的です。

参考:グリーン購入法について | 環境省(外部サイト)

用途別スペック|事務用・設計/解析用ワークステーション

事務・文書作成用途は省エネ基準適合の標準スペックを基本とし、CAD・画像解析・AI処理では用途やソフトウェアの要件に応じて、メモリ32GB以上やNVIDIA GeForce RTX/RTX PRO系GPUなどを検討します。省エネ適合を前提にしたうえで処理性能を上乗せする考え方が、コスト面でも合理的です。

用途 CPU目安 メモリ目安 GPU目安
事務・文書作成 Core i5 / Ryzen 5 相当 16GB 内蔵GPUで対応可
設計・3D CAD Core i7 / Ryzen 7 相当 32GB以上 RTX PROシリーズ
画像解析・AI処理 Core i9 / Ryzen 9 相当 64GB以上 RTX PRO 6000等

グリーン購入法の適合判断は製品や構成によって異なるため、スペック構成を変更する場合はメーカーなどに適合状況を確認します。

※カスタマイズの構成:
高性能グラフィックボードの追加など構成によっては、省エネ基準を満たさずグリーン購入法非適合となる場合があります。

BTO・法人パソコンで適合と性能を両立する調達

BTO(受注生産)の法人パソコンは、用途に合わせて部品を選べるため、環境性能と必要な処理性能のバランスを考慮した調達に適しています。省エネ基準への適合状況やJ-MOSS対応を確認したうえで、業務要件に応じたCPU・メモリ・ストレージを構成すれば、グリーン購入法対応と業務効率を両立できます。

参考:PCグリーンラベルQ&A | パソコン3R推進協会(外部サイト)

民間企業・自治体のグリーン購入実務とメリット

法令上の義務の範囲が異なる民間企業・地方公共団体でも、グリーン購入に取り組むことが推奨されています。調達方針の策定から実績公表までの実務と、補助金に関するよくある誤解を整理し、取り組む合理性を示します。

参考:グリーン購入法 Q&A | 環境省(外部サイト)

グリーン購入に取り組む理由|調達方針・調達実績の公表

民間企業や地方公共団体がグリーン購入を進める理由は、環境負荷の低減や取引先からの環境要請への対応などです。調達方針を定めて適合品の購入を進め、調達実績を把握・公表することで、継続的な環境配慮につなげられます。

参考:グリーン購入法について | 環境省(外部サイト)

補助金・支援制度の正しい理解|グリーン購入法と省エネ補助の違い

「グリーン購入法 補助金」で調べる利用者もいますが、グリーン購入法自体は購入費を補助する制度ではありません。省エネ性能の高い機器導入には、国や自治体の省エネ・脱炭素関連の補助金が別枠で用意される場合があります。法の趣旨と補助制度を切り分けて理解すると、根拠のある調達計画を策定できます。

参考:グリーン購入法 Q&A | 環境省(外部サイト)

まとめ|適合基準を押さえ、業務性能と両立した調達を

パソコンはグリーン購入法の「電子計算機」に該当し、2026年の基本方針では、サーバ型・クライアント型のエネルギー消費効率、特定の化学物質、搭載機器・機能の簡素化、再生プラスチックまたはバイオマスプラスチックの使用について、5つの判断の基準が定められています。タブレットはグリーン購入法上の「電子計算機」の対象外です。2026年2月改定の基本方針では、特定調達品目が22分野291品目となっています。適合製品を選ぶ際は、エコマークやエコ商品ねっと、メーカーの環境情報などを活用して適合状況を確認し、グリーン購入法の適合条件とは別に、CPU・メモリ・GPU・ストレージなど業務に必要な性能も確認することが重要です。

しかし、カスタマイズの構成(高性能GPUや電源の選択など)によっては、省エネ基準をクリアできずグリーン購入法非適合となる場合があります。具体的な構成での適合可否や適合状況の確認については、当社サードウェーブ法人営業部までお問い合わせください。